DSダンパー V3CHを購入してみた
何気なくAmazonを眺めていたら、Gamebank-webの「DSダンパー V3CH」が発売されていたことに気づきました。2024年3月29日にリリースされていたようです。ダンパーなので2024年5月時点で7,980円と中々のお値段。
これまでGamebank-webではカートリッジリーダーV3 ALTER君では吸い出しハードルが高いネオジオポケット、ワンダースワンといったダンパーやアダプターを購入してきましたが、ついにDSダンパーが出たのかと嬉しくなってしまい即購入。
付属品はいつものGamebank-web。返品不可商品なので要注意。
早速吸い出しを試したものの…
自分はいつも説明書をすっ飛ばして触りたくなるタイプなので、早速吸い出してみました。タイトルはシレンDSです。シレンシリーズは時々遊びたくなるんですが、昔のハードでしか遊べないタイトルが多くて困りますね。
USB-typeBでWindowsPCに繋げてみると認識しました。Gamebank-webのダンパーはこのままROMファイルをコピーするだけ吸い出せるダイレクトアクセス機能が非常に便利。しかし、後ほど知ることになりますが、DSダンパーは非対応です。
README.TXTを開いた図。これを見るとダイレクトコピー対応してるっぽい感じに見える。
そのままクライアントツールを起動して吸い出しを試します。DSを選択してInfoを押してみたところ、BIOSをmapperディレクトリに置けとのエラー。あれ、BIOS必要なの…?
というわけで、ここでGamebank-web公式サイト[59]DSダンパー使用上の注意を見てみると色々載ってました。2024年5月時点の内容を抜粋してみます。
- DSのBIOSを自力入手してmapperフォルダに配置する必要あり
- ダイレクトアクセス機能は非対応
- 3DSのROM吸い出し非対応
- SRAM吸い出しはDS/3DSどちらも対応
- SRAM書き込みは今後対応予定
ここでDSのBIOSが必要なのだということにようやく気がつきました。もちろんBIOSなんて持ってないので、吸い出し方を色々と調べてみると、DSiから吸い出すのが無難な模様。DS Liteとか3DS、2DSなどでも出来そうな感じはしますが中々情報が見つかりませんでした。
というわけで、BIOS吸い出しのためにメルカリで中古DSiを2,500円でゲット。2024年5月時点でもDSiの中古なら比較的安価で入手可能です。New 2DS LLとかだと中古でも定価超えてるので、いずれは初代DSやDSiも価格が高騰したりする時代が来てしまうんでしょうか…。
BIOS配置して吸い出し → よくわからん現象に遭遇
BIOS吸い出しにはDSi本体の改造が必要ですが手順は割愛。Googleで検索すれば先駆者のブログが出てきます。16KBのBIOSファイルをクライアントツールのmapperフォルダにbiosnds7.romにリネームして配置。
クライアントツールでInfoボタンを押すとDSソフトを無事認識しました。その後Dumpボタンで吸い出しにも成功。
喜んだのも束の間。BIOS配置済みのmelonDSで起動してみると動きませんでした。その後何度か吸い出しをやり直してみるも現象は変わらず。解せぬ…。
試しに非対応のダイレクトアクセス機能(エクスプローラから.ndsファイルを直接コピー)でやってみると何故か動作しました。画像はDeSmuMEで動かしてみた図。melonDSでも動作を確認。益々解せぬ…。
ただし、自分が試した範囲で正常動作したのはシレンDSだけでした。他のタイトルはROM.NDSのサイズが小さくてダイレクトアクセス機能でコピーしてもエミュレータで起動できません。クライアントツールでInfoボタン押してもエラーになります。
その後、5月23日リリースのクライアントツールの最新バージョンを再インストールしたり、DSソフトのクリーニングを行ってみたりと悪あがき。しかしながら、結果は変わらず失敗続き。DS本体では認識するのに、ダンパーだと何故か認識しないんですよね。もしかしたらDSソフトの暗号化が絡んでいるのか…?
情報を漁ってみても、まだDSダンパーが発売されて間もないためか中々出てきません。公式BBSで質問しようかとも考えましたが、面倒になったので保留。
改造済みDSi前提ならDSiで吸い出せば良くね
そんな中、ふと閃きました。BIOS吸い出しのために改造したDSiがあるんだから、DSiで吸い出せば良くね…?と。早速改造DSiのGodMode9iというツールを使い、DSダンパーで上手くいかなかったドラクエVを試してみます。
吸い出しは5分程度で無事成功。昔のハードなので吸い出しにもそこそこ時間掛かりますね。
吸い出したROMをSDカードからWindowsPCへコピーしてmelonDSを起動。ワァ、問題なく動いたァ…。
感想
BIOSが必要な点と、ダイレクトアクセス機能非対応な点がとにかく厳しいと思いました。特に吸い出し初心者にとってBIOSの存在はネック。入手までにDSi改造が必要というのが難しいところ。
ダイレクトアクセス機能に関しては、シレンDSのように何故か成功した極一部のタイトルも存在しますが、基本はクライアントツールでの吸い出しが必要なのだと思われます。しかし、自分の環境下では中々上手くいってません。DSダンパー本体が初期不良なのか、それとも自分の設定や操作方法が悪いのか、原因を絞りきれていない状況です。
また、BIOS入手のためにDSiを改造した場合、DSiにDSソフトを差し込んでROM吸い出しが可能になります。恐らく吸い出し成功率はこちらの方が高いです。改造の手間こそ必要ですが、手順も確立されているのもメリット。DSダンパーを7,980円で購入するより、3,000〜4,000円程度の中古DSiを改造する方がコスパの面でも優れています。
記事冒頭に書いた通り、2024年5月時点では上級者が遊ぶためのガジェットとの見解です。将来的なファームウェアアップグレードで状況が好転することを期待していますが、一部DSソフトの暗号化の問題もあるので難しそうな気もしています。せっかく購入したダンパーなので、少し時間を置いて再チャレンジする予定です。